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宝塚記念 2017 レース回顧・結果:サトノクラウン、ミルコのフェイクでキタサンを煽り、その流れでポテンシャルを出し切って完勝!
投稿日 2017年6月25日 18:29:50 (競馬予想まとめ)
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毎週日曜の22:00からツイキャスでの宝塚記念回顧ライブとなります。ラップや騎手など様々な観点から次のレース予想に繋がる回顧をお届けしますので、ぜひお聴きください。ライブ前にコメントで質問、レースの流れで気になったこと等を書き込んでもらえたらありがたいです!
http://twitcasting.tv/c:nandecas
競馬ナンデトップページからも視聴できます
http://www.keibanande.net
2017 宝塚記念(GI) 阪神芝内2200m稍
レース回顧・結果
2:11.4 60.6-59.1 S^1
12.5 – 11.1 – 11.6 – 13.1 – 12.3 – 11.7 – 11.6 – 11.8 – 11.7 – 11.8 – 12.2
宝塚記念の全体像の読みとしては結構近いところにあったとは思う。逃げ馬が読めなかったけどキタサンが番手~2列目外で様子を見ながら、それをサトノクラウンが突くことでレースの動き出し自体は早くなり、馬場も悪くはなったので早いラップを踏ませずの完全なポテンシャル特化戦。馬場を考えると6Fでこれだけ長く11秒半ば~後半を維持し続けるのはポテンシャルが非凡でないと戦えない。ゴールドアクターを拾えなかったけど、まあこれに関してはちょっと難しかったかな。いずれにせよスローロンスパで典型的なポテンシャル特化戦。
1着サトノクラウン
11番枠からやや出負けしたがそこからも急かさずじわっとリカバーしてキタサンブラックを意識できる中団ぐらいでまずは進めていく。前半は無理をせず、1~2角でペースダウンしたところで上手く取り付いてと結構理想的にリカバーして向こう正面では好位の外。そのままの勢いでキタサンブラックの外まで並びかけてここでキタサンに仕掛けのスイッチを入れさせて自身は後退とトラップを仕掛ける。3~4角では好位列でキタサンの一つ内、ペースが上がったところで無理なく楽に追走、4角でもキタサンブラックの直後を通せる選択を持って少し仕掛けを待ってスッと進路を取って直線。序盤で一気に突き抜けると後はポテンシャルの塊であることを示し、最後まで誰も寄せ付けなかった。
この馬に関してはずっと一貫して言ってきていることだけど、後半のポテンシャル特化戦なら現役最強の可能性がある馬だったと。そしてそれを最強とまではいわないも高いレベルであることを証明してくれたという形。まあキタサンブラックが沈んだので何とも言い難いし、2着が完璧に立ち回ったと言ってもこういう展開が合わないゴールドアクターだったから難しいけど、このメンバー構成で雨で渋った中でのポテンシャル特化戦なら当然自信はあった。仮に万全の状態のキタサンブラックが相手でもこの展開なら捻じ伏せていると思っているけどね。ただ、思い返してもらえればいいと思うんだけど、皐月賞の時にルメールに対して向こう正面で動かなかったことで要所で置かれたのが敗因としては大きいって書いてたと思うんだが、要はこういうことなのです。レース全体のスイッチを入れてしまえば終始11秒台半ば~後半ラップをこれだけ踏めるわけで、これを活かさない手はない。緩い地点からトップスピードに乗せるのが苦手な馬なので、こういうポテンシャル型は早めに仕掛けることで5~6Fで分散して他の鋭さを削ぐ。そういった意識が必要になる。今日のミルコに関しては100点満点の騎乗ですよ。向こう正面で勝ったな、と思えるぐらい完璧やった。それと、昨年の宝塚記念では伸びなくて今年は完勝した。一見馬場も悪くてタフな競馬でごっちゃにしがちなんだけど、昨年は2秒近いハイペースで後半のポテンシャルを前半の基礎スピード面で削がれてしまったと考えるべき。今年は入りがそこまで速くなくてしかも中弛みで取り付いたこの馬としては前半急かさずいい位置を取れた形。前半の入り方、中盤のリカバーからのフェイク仕掛け、キタサンをそのトラップに乗せてからのコース取り、直線での進路の取り方。全てがパーフェクトだった。人馬が噛み合って勝つべくして勝ったと思う。キタサンどうこう関係なしに、今日はサトノクラウンとミルコ・デムーロの日だったと声を大にして言いたいね。
2着ゴールドアクター
2番枠から好発を切って最序盤は促していたが思った以上に外の先行勢が来るので無理せず外目に誘導しつつ中団馬群の真ん中でどうにでもなる入り方を選択。1~2角で緩んだところで息を入れつつ中団馬群のちょうど真ん中でキタサンブラックを意識できる位置。向こう正面でも掛かり気味だなというところを上手くミルコが仕掛けてくれたことでレースが流れる、そこで中団の中目から徐々に内を意識しだす。3~4角では各馬が急いて仕掛けていく中で一頭だけ無理せず最内に誘導、4角でもリスクがある隊列の中で上手く我慢して直線。序盤で捌いて一気に2列目に並びかけてくると、L1で抜け出したサトノクラウンに食らいつくが流石にサトノとの差はなかなか詰まらずの2着完敗だった。
The横山典弘。福島で結構こういう競馬をすることが多いんだけど、3角の時点でサトノ・ミルコが動いたことでペースが上がったのを確認してからは老練というほかない内へのシフト、この辺りの切り替え方が速いのが勝負したる所以だね。仮に、このロンスパの流れで外からキタサンの後ろのサトノをマークしながら進めてポテンシャル勝負に正攻法で入って行ったらちょっと難しかったかなと思う。もちろんサトノクラウンに外から蓋をされるような格好ではあったので、その辺も内に絞らざるを得ない状況ではあったけどね。ただ結果的にごまかしを利かせながらしっかりと直線で一足を使って抜け出してきたのは3~4角の立ち回りが大きいと思う。そして内での立ち回りが本来この馬の身上でもあるわけで、2着でもこの辺り上手く適性と展開に対しての判断の良さが結果に繋がったかなと思う。ただ馬券的にはゴールドアクター抜けのひとは多いんじゃないかなぁ。ちなみに土曜の高速馬場状態なら迷わずゴールドアクター本命だったんやけどね。ポテンシャル特化で2着に来るとはちょっと想像できなかったなあ。この感じだと秋の府中開催は侮れん。
3着ミッキークイーン
8番枠から五分のスタート、そこから無理せず馬なりで中団の中目に入っていき、隊列の様子を見ながら最終的にはゴールドアクターの後ろ、後方寄りで進めていく道中サトノクラウンが疑似仕掛けを敢行したことでペースが一気に流れる中で後方の中目で様子を見つつサトノクラウンの直後を狙って3角。3~4角でもサトノクラウンの直後でしっかりと我慢、4角で手が動いて後方で直線。序盤で鞭が入るがここでの反応は一息。それでも徐々に伸び始めて3列目からL1できっちりと2列目から抜け出し単独の3着を確保した。
この馬なんかまさに典型的なヴィクトリアマイルが合わなくて宝塚記念のタフな展開が噛み合った馬。昨年のヴィクトリアマイルみたいに超高速でも上がり切って淡々としていたら対応してきたけど、今年のヴィクトリアマイルは雨の影響で仕掛けが遅れる形に巻き込まれていたからね。エンジンの掛かりが遅いし速いラップを踏まされてもいいけど減速地点で伸びてくるのが身上。有馬や宝塚記念で善戦できるんだからポテンシャルは牝馬戦線では最強クラスだと思うけどね、今の段階ではまだ3歳馬は除くが。今日に関してはサトノクラウンの直後を取った段階で色々な意味で好走できたかなと思う。ただ、ポテンシャル特化のサトノクラウンの後ろからポテンシャル特化戦でそれ以上に差し込んでくるのは流石に難しい。ゴールドアクターの様に上手く立ち回るという選択肢もなかったし、まあ無難に乗ってくれたかなと。馬もポテンシャルの高さでここまでやれたのは今後につながるけど、昨年のヴィクトリアマイルの感じから一度天皇賞秋の舞台で噛み合ったときにどこまでやれるか見てみたいけどね。スローになりがちなエリ女を使うぐらいなら流れる可能性もある秋天とかJCとかの方がいいと思う。札幌記念とかでもいい勝負しそうだし、今年の秋のローテがどうなるか。
4着シャケトラ
6番枠から五分のスタート、そこからじわっと促す程度で楽に先行して2番手を確保し、キタサンブラックより前で主導権を握る。道中も逃げるシュヴァルグランにじわっと競りかけるが決してペースを引き上げるというところまでは行かない絶妙なところでコントロール、しかしこれを崩しに来たミルコによって超ロンスパ戦に持ち込まれる。3~4角でも馬場の良い外目から勝負に来たキタサンブラックを内で前受けして直線。序盤で先頭列からしぶとく粘り込みたかったが流石に甘くなって最後は下がって4着完敗だった。
ルメール的にはレースをスローに支配したいところはあったと思うし、それをしっかりとやってきたのでこれは好騎乗の部類だと思う。まあ逃げ馬がシュヴァルグランだとは思ってなかっただろうが、キタサンブラックに対しては相当なプレッシャーを与えることができた。3~4角でキタサンが上がってきたときにシュヴァルもシャケトラもポテンシャルがあるから早々簡単に前に入れさせることが無かったし、4角で仕掛けて来た時にも外に入れさせなかった。4着という結果だけど、スローからのポテンシャル戦という日経賞で見せたこの馬の持ち味を考えればこれがベストに近い競馬だったと思う。現状では立て直してロスなくきたゴールドアクターには逆転されたけど、今後も長距離戦線では楽しみな一頭。
5着レインボーライン
7番枠から五分のスタートを切ったが行き脚が微妙、外の先行各馬も多かったので無理せず後方で進めていくパターン。内に入り込んでロスなく最後方列は岩田らしい選択。向こう正面でサトノが動いてくれたのでその流れで前がペースアップをする中外目を選択して3角。3~4角では大外から動いていく形でサトノクラウンのさらに外。4角ではキタサンブラックの直後を進めようとするがここで少し置かれるような感じになってそのスペースをサトノに取られて直線。序盤で最後方列まで下がりかけたがL1でしぶとく踏ん張って5着までなだれ込んだ。
ん~…まあ何とも中途半端な競馬にはなったかなあ。まずこの馬の場合ポテンシャル戦でも菊花賞で高いパフォーマンスだったとは言えるがあれは高速馬場。日経賞も窮屈だったので何ともだが、今回も前半スローであそこまで後ろからとなるとポテンシャル特化でサトノクラウンの外から勝ちに行くのは流石にちょっと難しかったと思う。てっきり岩田だし早い段階で流れたなら内のスペースを探しに行くと思ったんやけどね。個人的には札幌記念で底を見せない末脚を引き出したならやはり全体のペースが上がってくれた方が良かったかなと思うし、昨年の宝塚記念のような感じの方が良かったかもしれない。今年はサトノクラウンみたいに後半のポテンシャルに特化した馬が合う競馬になっているからね。レインボーラインの評価が難しいところは、実は前半の基礎スピード面と後半のポテンシャルの、TS持続のバランスの良さで成り立っているというところがあると思う。3000で好走したけど、バランスの問題で考えれば本来は1800~2000ぐらいが一番噛み合うかもしれない。今回はステイヤー色が強いレースになったから、その辺りが噛み合い切らなかった要因にもなると思う。まあ岩田らしくない騎乗にもなったから何とも言えんが。
6着ミッキーロケット(8人気番外)
1番枠からまずまずのスタートを切って押して先行策、様子を見ながら外の先頭列の各馬を行かせて控えて好位の中目を確保する。2角過ぎではキタサンブラックを外において自身は内と理想的な位置取りで進め、向こう正面でのサトノの疑似仕掛けでペースが上がったところでシャケトラの後ろをついていく。3~4角でもロンスパで淡々と11秒半ば~後半を刻む中でシャケトラの直母から追いだされるがイマイチ反応がない。4角でも少し置かれるような感じになって3列目で直線。序盤でそこから追われるが手応えはイマイチ。L1まで伸びずばてず、ジリジリとなだれ込むだけの6着完敗だった。
ん~…。想像以上に不器用なのかなこの馬。展望の段階でも内で置かれることを懸念していたけど、ここまでタフな馬場で早い段階で分散して段階的な加速でなく淡々としたポテンシャル戦だったら内でももうちょっと立ち回れそうなイメージだったけど全然だった。ここでも4角で置かれていたのが痛かったし、ここで別に大きく加速ラップを踏んでいるわけでもないからね。神戸新聞杯にしても日経新春杯にしても阪神・京都の違いはあれど外回りというのはあったし、日経新春杯は早い段階で前受けしていたからね。それでも最序盤でちょっと置かれていたし、機動力にかなり危うさがある気がするな。阪神外回りが合うのは4角下りから一気に行けちゃうからかもしれないし、内回りでコーナーで脚を使う形が良くないかもしれん。シャケトラと比較するとスローになったことでパフォーマンスを落としたと言えなくもないんだけど、それでも京都記念の内容が悪くなかったわけでスローだからと片づけるのも難しいところはある。それよりもダメなときは一貫して要所で置かれている感じなので、コーナリングが拙いのかもしれんね。そこまで悪い流れではなかったはず。
8着シュヴァルグラン(6人気番外)
5番枠からまずまずのスタート、そこから様子を見ながら進めていたが最終的に誰も行かない、キタサンも来ないのでハナを切る形で進めていく。1~2角で減速して息を入れて向こう正面で外からサトノに煽られたキタサンがペースアップを仕掛けてロンスパ、これを一番前で受ける形。3角でも徐々に馬場の外に誘導しながら先頭をキープ、4角で手が動き始めてシャケトラ、キタサンに交わされて直線。序盤で失速、最後はキタサンがそれ以上に失速したのでこれは交わしての8着だった。
結果的には前々で目標になってしまったうえでポテンシャル特化戦、6F戦でこうなると難しかったかなと思うが、狙っていたのであればこの選択肢は問題ないというか勝つための手段としてはアリだと思う。天皇賞春でもサトノに対してしっかりとポジションを取って前受したことで一角を崩せたし、今回はキタサンが消極策というのも十分考えられた中でゲートが良かったことからハナを切ったというのは合理的な判断だったと思う。逃げてダメだったかはわからないが今回はサトノクラウンの仕掛けでレース全体の仕掛けが早かったからどうしても厳しかったし、スローバランスではあるけど明確に長距離色が強いこの馬にとって60.6の入りで後半のポテンシャルが削がれていないかどうか?というのもわかりにくい面はある。ただ、一つ言えるのはやっぱり2200はちょっと短いと思うね。スローバランスの流れでポジションを取って甘くなったのは事実だし、春天も阪神大賞典も3000以上で淀みない中で高いパフォーマンス。この辺からも3000でようやく総合的にバランスが良くなる感じなので、2200でこの程度のスローだとこの馬にとってはちょっと速かったかもしれない。今回の福永の騎乗は個人的には良いと思うけどね。キタサンに勝つんだっていう明確な意識を持って入っていたと思うし、リスクはつきものだから。無難に乗って着を拾う必要はこの馬にはないからね。
9着キタサンブラックはこちら
Source: 競馬予想まとめアンテナ
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