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＜エリザベス女王杯 回顧＞

＜総評＞
前半1000mの通過タイムは59秒6、前半4ハロンが47秒4、後半4ハロンが46秒4というミドルペースのレースとなりました。
ただ逃げ馬が軽快に飛ばしての時計です。4番手ぐらいの馬から後ろはスローだったように思えますね。極端に後方からの馬には出番がないといういつものエリザベス女王杯だったと思います。

では1頭ずつ見ていきましょう。

1着のスタニングローズ
大阪杯は長期休養明け、ヴィクトリアマイルは適性外と結果が出ていなかった馬ですが、前走のクイーンステークスの敗因は何だったのでしょうか。1800mが短すぎた、57kgが重かったということでしょうか。今回は今までのうっ憤を晴らすかのような激走でした。
4角から直線にかけての推進力が凄かったですね。
確かにこの日のC.デムーロ騎手が神がかっておりました。それも好走の後押しになったのでしょうね。
2000m以上かつ前有利のレースにおいては抜群の強さを見せております。今後も同条件で狙ってみたいですが・・・今後はどうなのでしょうね。大阪杯あるいはドバイという選択肢があるのでしょうか。なかなか適鞍はないですね。本当に狙うならば来年のエリザベス女王杯になるでしょうが、そこまで現役を続けているのかどうか・・・ですね。

2着のラヴェル
馬券になったのはアルテミスステークスでリバティアイランドに勝った以来です。
そしてリバティアイランドは先日、初めて馬券外に敗れました。なんでしょうね。この運命のような結果は。
例年は内を回った馬が有利となるレースなのですが、今年はかなり内が荒れておりました。さらに他の有力馬は接触などが多く、力を発揮できなかったところもありますね。
そういった中でこの馬は4角で外を回って直線を迎え、そのまままっすぐ誰に邪魔をされることなく走ることができました。これが好走の要因でしょうね。
唯一の除外対象だった馬が他馬の回避によって出走が叶い、2着に好走できたというが面白いです。
そして2400mのオークスで4着、2200mの京都記念で5着に好走しており、このぐらいの距離の方が力を発揮できるということでしょう。そうなると来年の適鞍は天皇賞春になります。目指して欲しいですね。騎手は替えた方が良いかもしれませんが。

3着のホールネス
この馬のように内で脚を溜め、直線で抜け出してくる走りがこのレースの王道ですね。
そういった走りができたことが大きかったと思います。1枠で良かったですね。
格上挑戦でマーメイドステークスに出走し、再びの格上挑戦で新潟牝馬ステークスを勝利して、このレースに臨んできました。陣営の判断は素晴らしいですね。
実はまだ1度も馬券外になったことがない馬でもあります。さらなる成長に期待したいですね。西塚騎手にとっては悔しい部分もあるかもしれませんが、この舞台にこの馬を連れてきたのが西塚騎手です。これからも頑張って欲しいですね。まだ若いですから。スマホにはくれぐれも気を付けて欲しいです。若いので。

4着のシンリョクカ
良い競馬でしたね。内ラチ沿いを確保して、直線を迎えるというプラン通りの競馬ができたと思います。距離が少しだけ長かったのかもしれません。
例年よりもスタミナがある馬が好走しているイメージですね。2000mまでのこの馬には難しかったのかもしれません。

5着のレガレイラ
今週のクールポコ大賞ですね。「やっちまったな！」という感じです。
スタートで接触がありましたね。それでも高い位置を取ることができたのは良かったと思います。成長しておりますね。
ただ内で揉まれまくるタイトな競馬になってしまいました。それで折り合いを欠くようなところはなかったのですが、直線で進路を確保できませんでした。
何とかこじ開けようとはしておりましたが、厳しかったですね。そこで体力を使ってしまいました。スムーズだったら2着はあったのかもしれませんね。
ルメール騎手はレース後に「この馬はアンラッキー。能力は絶対にＧⅠレベルですが、今日は上手に乗れませんでした」とコメントしております。
能力はあるのでしょうね。ここまで言い続けるということは。古馬になってから操縦性が向上すれば凄い馬になると思いますが、ルメール騎手以外が乗りこなせるようにも思えません。継続騎乗がカギとなりそうですね。

6着のライラック
今年も惜しかったですね。自分の競馬はできたと思います。
敗因はテンの脚の遅さですね。理想は同じ1枠であるホールネスのところでしょう。
ただ操縦性が高くないので、こういった序盤の位置取り争いに敗れてしまうのがこの馬の弱点です。
この後についてですが、重賞で好走できる舞台はあるでしょうか。このエリザベス女王杯が適鞍なだけに来年まで待たないといけないかもしれませんね。
あとの狙い時は渋った馬場の時だと思っています。

7着のサリエラ
スピードの乗りが悪いですね。小柄なのにズブいというタイプです。
適鞍はダイヤモンドステークス、目黒記念と言ったところでしょうか。それ以外はもう厳しいかもしれませんね。能力的にも下降の段階に入っていると思います。
3歳の時にコンスタントにレースを使えなかったのが残念です。

8着のゴールドエクリプス
ラヴェルよりも後ろの位置で競馬をしており、ラヴェルよりも上がり3ハロンが0.1秒だけ遅かったですね。これが能力差でしょうね。
G1も厳しいと思いますが、重賞でもなかなか結果を残せていない馬です。
もう5歳ですし。上積みに期待するのも酷かなと思います。

9着のコスタボニータ
大外で前につける競馬もできませんでした。控えて味が出るタイプではないですからね。
内枠から前につけて粘り込む競馬がベストの馬です。今回は参考外で良いでしょう。
別のレースでの巻き返しに期待したいですね。

10着のシンティレーション
マーカンド騎手は去年こそ4角で大外ぶん回しの競馬をしておりましたが、今回はしっかりと内を意識して乗っておりましたね。素晴らしいです。
ただ今回は昨年のようなレースをした方が良かったかもしれません。結果論ですが。
馬は直線でレガレイラと接触をしており、何とも言えませんね。今回は参考外で良いでしょう。

11着のキミノナハマリア
12着のエリカヴィータ
13着のルージュリナージュ
15着のピースオブザライフ
各馬ともに自分の力は出し切ったと思います。エリカヴィータは前につけたかったかもしれませんが。そしてルージュリナージュは位置取りが後方過ぎたことが敗因です。
このぐらいの着順が精一杯という感じがしますね。まずG1以外の重賞で好走できるかどうかでしょう。

14着のモリアーナ
内を突く競馬はできましたが、内が荒れていて伸びませんでしたね。そこが残念でした。
これで引退でしょうか。お疲れさまでした。

16着のコンクシェル
大敗は逃げ馬の宿命です。距離は長かったでしょうね。また1800mから2000mぐらいで頑張って欲しいと思います。

17着のハーパー
3レース連続でのシンガリ負けです。直線でのこの馬の走りを見ると涙が出そうになりました。「もういいよ！休め！」と言いたくなります。
走るのが嫌になっちゃっていますね。3歳でいっぱい頑張りました。G1で3回も馬券になりました。リバティアイランドがいなければオークス馬でした。
友道先生と馬主さんがどう判断するかですね。もちろんここからの復活にも期待したいです。

以上がエリザベス女王杯の回顧でした。

レガレイラが再度の「不運」で敗れてしまいました。「運も実力のうち」とは言いますが、全ては操縦性の低さからなる不運ですね。ただルメール騎手はずっと評価しております。それだけにもどかしいでしょうね。
あとシンティレーションを応援していた方にとっては後味が悪い結果となったかもしれませんが、競馬とはそういうものです。マーカンド騎手のコメントに「接触が～！！！」とは書かれておりませんでした。記者の方が書いていないだけかもしれませんが。流石はイギリスのジョッキーです。英国紳士ですね。人馬ともに怪我がなくてよかったです。
みんな一生懸命にやっています。ネットで叩くのはやめましょうね。不満はテレビにだけぶちまけてください「なにやってんだ！お前！」って。
まぁ、「叩く人」に「叩くな」と言っても「叩く」のですけどね。そもそも「叩いている」ことに気づいてもいないから厄介なのです。

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昨年は例年よりも差し、追い込み馬に展開が向いた年でした。例年の傾向通りならば好走は可能でしょう。

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