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投稿日 2020年7月13日 00:01:11 (データ理論)
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<七夕賞 回顧>
本命は◎ウインイクシードでした。結果は5着。
福島競馬場はこのレースの前にすでに内がボロボロ。どの馬も内を空けてレースをしなければならない馬場傾向が存在しておりました。
これを見て「1枠の馬に◎を打ってしまったこと」を深く後悔しておりました。
ただ先手を奪える馬なので、上手く馬場の真ん中ぐらいのグリーンベルトを走ることができれば・・・と思ってレースを観ておりましたが、きっちりと内を回っておりました。
横山武騎手もそれはわかっていたと思いますが、馬がラチを頼って走りたがっておりましたね。これはもう、どうしようもなかったです。
常に荒れ果てた内を走り、4角から直線にかけてはどの馬も内を空けて回ってくる中、この馬だけは内を回っておりました。
走りづらそうな内を猛然と駆け上がってきましたが、最後は疲れてしまう形となりました。砂浜の上をダッシュすると余計に疲れますよね?なかなか進んで行かないですよね。例えるならばそういう感じだと思います。
むしろよく5着に粘ったなと思える内容でした。まぁ、今回は参考外で良いと思います。
では追って回顧を行っていきます。
1着のクレッシェンドラヴ
内田騎手の神業でしたね。後方を走っていた馬が直線を迎えた時にはすでに先頭に迫る勢いでおりました。なんだか馬がワープをしたような錯覚が生じる走りでした。
これに関しては2012年の皐月賞でゴールドシップが見せた走りと似ていますね。
中団後方からどの馬も4角で内を空けて走るのに対して、内田騎手はグリーンベルトの境目をロスなく通って距離ロスを抑えることができました。
神業なのですが、内田騎手にとっては得意な走りなのでしょうね。
もちろん、馬の道悪適性と内田騎手の馬を動かす力が合わさっての好走だと思います。
まさに人馬一体の勝利でしたね。
さてこの馬に関してですが、次はオールカマーに出てくるのでしょうかね。
本質的には福島巧者です。次走、人気を被っているなら嫌ってみたいですね。
スローからの末脚勝負になると分が悪い馬です。
2着のブラヴァス
奇しくも2012年の皐月賞でゴールドシップに敗れた時のワールドエースに近い走りをしてしまいました。4角で外を回し、追い込んで来るものの届かず2着。
今回、4角で外を回すのは何も悪い騎乗ではありません。セオリーです。
福永騎手はセオリーや基本的な騎乗を高いレベルでできる騎手です。馬券的には買いやすい騎手ですね。
この馬の重馬場適性はそこまで高くないと福永騎手は話しておりますが、私もそう思います。
また今回は前走の新潟大賞典のように長く末脚を使うレースでもありました。これもあまり得意な展開ではなかったと思います。それでも2着に好走しているということは今後に期待が持てる馬ということでしょう。
今回、賞金を加算できたのは良かったと思います。秋の大きな舞台に向けて力をつけて欲しいですね。
3着のヴァンケドミンゴ
まさに福島だけ別馬と言われるに値するだけの激走でした。長く良い脚を使うことに関してはルーラーシップ産駒だけに得意ですね。そういうこの馬の適性が活きる展開と馬場傾向でした。
重賞では福島競馬場以外は買いにくい馬だと思っています。
ということで次走のこの馬の買い時は福島記念です。期待しております。
4着のヒンドゥタイムズ
出遅れが痛かったですね。その後は馬場の悪いところを通らず、じっくりと脚を溜めて末脚を活かす競馬となりました。
後方から大きく外を回っており、ロスの大きい競馬でした。
出遅れなければ・・・と思える内容でしたね。
それにしても安定感の高い馬です。今回、重賞でもある程度はやれる見通しが立ちました。
小回りコースにおいてスローからの末脚勝負に強い馬です。そういった適性が活きるレースで狙ってみたいですね。
6着のパッシングスルー
果敢にもハナを主張する競馬を選択しましたが、さすがに相手が1枚も2枚も上手だったような感覚があります。
古馬混合重賞では厳しいでしょうね。
ただ今回のようなダッシュ良く前につける競馬ができればエリザベス女王杯でも面白いと思います。この馬は前につけてナンボというタイプです。
8着のリュヌルージュ
向こう正面では馬場がそこまで傷んでいない内側を走り、距離ロスを最小限に抑え、4角から直線では馬場の良いところに馬を持ち出すことができました。
ただそこから伸びがなかったですね。
牝馬ですからね。いくら斤量が52kgであったとしても牡馬を相手にするのは厳しかったようです。
9着のジナンボー
1番人気でしたが、飛びましたね。
先日、「1番人気の買い時・嫌い時」という動画を作成しましたが、この馬は完全に嫌い時の方に該当している馬でした。レーン騎手が乗っている馬だけに怖さがありましたが、無事に飛んでくれて良かったです。
今回の敗因は馬場でしょうね。非常に走りづらそうにしておりました。
この馬は次男坊ですが、お坊ちゃま育ちであり、タフな展開に弱いところがあります。
大阪杯6着の成績は立派ですが、前につけた馬に有利な展開を活かしての好走でした。
しかも12頭中の6着です。その馬にレーン騎手が乗るからといってこの人気で買うのはもったいないと思っておりました。
昨年、好走しておりますが新潟記念では買いたい馬ですね。
11着のマイネルサーパス
2着馬、3着馬の斤量が54kg~55kgであるのに対し、この馬の56.5kgは重すぎましたね。
積極的に前につけてしまったことが結果的に敗因となってしまったように思えます。
そして仕掛けも速すぎました。最後の1ハロンは完全に脚を失っておりました。
斤量面での不利に加え、前目につけて、外を大きく回す競馬はロスがありすぎました。
ただ斤量が重いので、あそこで仕掛けなければ置いていかれてしまったというのもあります。今回は難しい騎乗を問われるレースでしたね。
今回は不運が重なる形となりました。巻き返しは有り得ると思います。平坦コース限定ですが。
12着のオセアグレイト
中団で控えて末脚を活かす競馬が合う馬ではありません。
前目につけて豊富なスタミナで粘り込む競馬をすべき馬です。
ただ2000mの外枠では先手を奪えません。もし、奪っていたとしても今回のペースでは粘り通すことは難しかったでしょう。
以上が七夕賞の回顧でした。
先週に続いて内田騎手は重賞を勝利することができました。
これは2012年の菊花賞をゴールドシップで勝利、翌週のスワンステークスをグランプリボスで勝利して以来の2週連続重賞勝利でした。
あれから約8年。内田騎手は徐々にG1や重賞の常連ではありませんでしたが、私が競馬を始めた頃はトップジョッキーの1人でした。その輝きを今回、観ることができて嬉しいですね。
内田騎手はまもなく今年50歳になります。最近は若い騎手の活躍が目立っておりますが、まだまだベテランが健在であることを見せて欲しいですね。
そのベテランを倒して伸びてくる若手騎手こそ本物だと思っています。
それにしても競馬は馬だけではなく、騎手にもドラマがあります。
いやぁ、競馬って本当にいいもんですね。(水野春郎風)
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