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【高松宮記念2018の有力馬診断(後篇)】~短距離馬が短距離馬として早期活躍は許されぬ番組設定の弊害…1年超に渡る中距離馬化教育を施されたレーヌミノルの今の短距離戦戦闘力は?~
投稿日 2018年3月22日 00:00:49 (競馬予想まとめ)
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【高松宮記念の有力馬診断(後篇)~短距離馬が短距離馬として早期活躍は許されぬ番組設定の弊害…1年超に渡る中距離馬化教育を施されたレーヌミノルの今の短距離戦戦闘力は?~】
※印は[★激走候補~△やや有力~▽やや軽視~―無印」を表します
▽ネロ 牡7 ミナリク 57 栗東 森
コノ馬を管理する森厩舎と言えば“賞金至上主義”で使い倒すレース起用で知られているが、それにも関わらずコノ馬の昨春シーズンは、帰厩してから長い期間に渡って在厩調整を続けながらも態勢整わずに1度もレースに使わなかった(使えなかった)というのは異常事態=相当深刻な状態だったのだろう…約3か月半の在厩調整を経ても尚見切り発車だったという5走前3人10着を含めてその周辺の連続凡走については状態面が全てと見做して良いはず。
そこから長い期間とレース数を経て復調を見せたのが3走前で、そして復活を遂げたのが前々走京阪杯1着と言って良いのではないでしょうか。
そこで期待した前走オーシャンSですが、Hペースで逃げて0.1秒差6着ならば悲観すべき結果ではありません。
そもそも、コノ馬がOP昇級後に強い競馬をしたのは、15年京洛S0.6秒差圧勝にしても16年京阪杯0.7秒差圧勝にしても重馬場条件でした…逆に言えば良馬場では前走くらいが復活した今でもMAXのパフォーマンスと見るべきでしょう。
また、上記した通りの“賞金至上主義”のレース起用の森厩舎ですので、前走オーシャンSも叩き台というよりも本気度ある参戦だったと見ますし、このG1に向けての上がり目等は他よりも期待し辛いです。
もし重馬場不良馬場ならば本気で考えたいですが、良馬場G1では底を見せている馬だと思います。
★ファインニードル 牡5 川田 57 栗東 高橋忠
前々走スプリンターズSは北九州記念時点で相当仕上げていた分でお釣りも無かっただろう点と、不調内田博Jの無茶苦茶な騎乗で力出していない敗戦でした。
その前のセントウルS1着は後続がラインミーティア以下の低調メンバー戦でしたので、その価値はそこまでは認められませんでした。
それが前走シルクロードSでは一冬を超えて成長分もあっての大幅馬体増で出てきて、それでスプリント戦では大差ともいえる0.3秒差完勝を果たしたとなれば…昨秋とは別馬へと化したという解釈をすべきでしょう。
昨年もシルクロードS2着で頭角を現した上がり馬セイウンコウセイが高松宮記念を持って行きました…そういう上位層の薄い現スプリント界ですので、今最も伸びている可能性ある馬と言えるファインニードルの一気の頂点獲り可能性は大いに有り得る話だと考えるべきでしょう。
(ただし、今回が2度目となる左回りについては一抹の不安アリです。)
―ラインスピリット 牡7 森一 57 栗東 松永昌
昨秋京阪杯から前々走淀短距離Sまで異例の3戦連続◎を打った馬…コノ馬のポイントは“良馬場向き=雨馬場・荒れ馬場不得手”“寒い時期に馬体重増時に好調=暑い時期に馬体重減時に不振”の2つです。
目論み通り馬体重増(プラス14キロ)で出走叶った3走前京阪杯が好調突入のサインで、その後は馬体重維持で2連続好走を果たしました。
ただし、少し暖かくなった気候と、輸送競馬の分もあったのか前走オーシャンSでは馬体重減(マイナス8キロ)で着順を落としました。
それに加えて不得手とする荒れ馬場と直線窮屈な態勢での0.2秒差ならば決して見限れない結果なのですが、昨年も春馬体減敗戦を皮切りにズルズル落ちて行った経緯だけに…コレが間隔を空けてのローテならば再度の期待の可能性もありましたが、今回は恐らくG1だからという理由での中2週ローテの輸送競馬…つまりは嫌な予感大の場面というコトです。
▽レーヌミノル 牝4 和田 55 栗東 本田
まずは前走オーシャンS時の有力馬診断を参照↓
『(略)血統面から見出せる短距離資質、そして前回スプリント戦出走の2歳夏小倉2歳Sでの圧勝歴からの期待なのでしょうが…それがあっても古馬スプリンターとして大成する為に必要不可欠であろう“育成”面がスッポリと抜け落ちているというのは小さくは見積もれない点であると考えます。
仮にコノ馬が秀でたスプリント資質の持ち主だったとしても、この手の馬は否が応でも2歳秋~3歳春までは不本意な距離路線起用とそれに向けての教育を強いられるのが今の日本競馬になっているのです(スプリンターがスプリンターとして早い段階から活躍できる環境=番組がほぼ存在しない)。
まして、コノ馬は3歳春までではなく、その後の3歳秋の秋華賞まで本気で距離延長路線克服を目指してきたという馬ですから…そこからのスプリント路線転向というのは決して小さくないギャップですから、それを“本来スプリンターだからスプリント路線に戻れば自ずとやれる”とのロジックは、育成面での空白期間の存在から容易には成立しない可能性は指摘しなければなりません』
・・・
そのオーシャンSでは3人気6着止まり…周囲の期待・予想に反して、短距離路線に歩を進めてから2連続人気裏切りという結果です。
コノ馬の本質的な適性についてですが、そもそも2歳時から「オークスまでOK」が陣営の合言葉でした…それはリップサービス込みとしてもマイラーであってもスプリンターであるのかは大いに疑問アリです。
その上で、上記の通りの非スプリンター教育を延々されてきた馬ですから、仮に本質的スプリンターだとしてもまだ鍛錬足りぬ今の段階でのスプリントG1制覇は時期尚早と見ます。
▽レッツゴードンキ 牝6 岩田 55 栗東 梅田智
レーヌミノルと同じく後の短距離路線転向を期待されていた桜花賞馬レッツゴードンキですが、これについても当初(4歳春)からスプリント適性に疑問を呈し続けてきました。
コノ馬も短距離路線転向初戦の阪急杯では2人気6着止まりで、次走高松宮記念でも8着止まりで、その後の格落ちG3戦でも3着が限界で、ただスプリント教育を続けてきた成果で1年後の5歳時には春秋スプリントG1連続2着までスプリンターとしての成長を見せるに至ったとの解釈をしたいです。
ただし、だからと言って本質的にスプリンターかと言えば否ではないかというのが私の見解で、昨年高松宮記念にしてもスプリンターズSにしても“いわゆる”G1らしくない非急流ペース戦でスピードが問われ過ぎなかった故に何とか間に合ったというのが真相ではないでしょうか。
上記を踏まえれば、この前走ダートG1で差し経緯馬からの距離短縮ローテは良いとは言えないですし、海外遠征明けの6歳牝馬で従来通りの能力を見込んで良いのかは必ずしもではないでしょうし、また本質的な適性から善戦まではあっても激走までは無いと見ますので・・・。
★○○○○○○(←高松宮記念の大穴◎候補馬)の馬名はランキングで公開中!
コノ馬は常々“距離1200で内(イン)で競馬をすればパーフェクト戦績”と書いてきました…それには非内(非イン)の競馬をするとすぐ気を抜きがちで力を出し切る競馬が難しいからなのですが、その意味で近2走は共に痛恨の7枠からの競馬で決して真面目に走り切った競馬では無かったと思います…それでも僅差入線は偏にコノ馬の地力によるモノであると。
そういうタイプだけに常に1着は遠いワケですので、コノ馬にとって2着好走というのは勝ちに等しい競馬はしているというコトになります。その着差0.1秒差内の2着3着はこれで実に近1年で5度目にも…そんなコノ馬の惜敗力は相手関係が手強くなってこそ妙味・魅力を見出せてくる要素と言えるでしょう…全力を出し切らずにOP特別&G3レースで2着3着を量産という経緯…それならば仮にG1レベルにまで相手強化されても、それ以前の格下戦と案外遜色無い好着順結果を残せるという可能性はアリと言えるのではないでしょうか。
それは良績の中山1200のG1スプリンターズSなら尚良かったですが、このG1高松宮記念でも理想内枠競馬ならば侮れぬ一頭になってくると見ます。
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Source: 考えるヒント(常勝競馬)
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